2003年の観測では、既存の雨量計ネットワークに加えて、国内外の大学と共同で特別な測器を設けました。韓国の釜慶国立大学は二通りのネットワークを用意しました。一つはレーダから約10km離れた地点に約300m間隔で設置された4台の転倒ます雨量計から成るNetwork1(図7)で、レーダが測定する空間に相当する雨の強さを求めることができます。もう一つはレーダから山岳地域の直線上に設置された4台の雨量計から成るNetwork2で、山岳域の降雨量の推定精度を確かめるために設けられました。これらの雨量計の分解能は0.1mmでサンプリング間隔は1分です。この他に、雨滴の粒径分布を測定できる特殊な機器(衝撃力測定タイプディスドロメータ)3台が設置されました。また、雨滴の形状も測定できる2Dビデオディスドロメータが米国コロラド州立大学により設置されました。


特別に用意された雨量計とディスドロメータのネットワーク(2003年)。



(a) 防災科学技術研究所平塚実験場(神奈川県平塚市)の屋上に設置された22Dビデオディスドロメータ。
(b) 同場所に設置された1分間転 倒ます雨量計と衝撃力測定タイプのディスドロメータ。

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このページの情報は2004年のものです。新しい情報は「Xバンドマルチパラメータレーダ」をご覧ください。