レーダ(radar)はradio detection and rangingの頭文字をとったもので、電波を使ってある物体を検知し距離を測る機器のことです。利用する電波の種類や得られる情報によって分類することができます。気象庁などで使われている通常レーダは雨に当たって帰ってくる電波の振幅情報(反射因子と呼びます)だけを測定し、これにより雨の強さを推定します。空港レーダなどで使われているドップラーレーダは、振幅情報に加えて周波数情報(ドップラー周波数)を測定し、雨粒のレーダに対しての動径速度(ドップラー速度)を求めることができます。通常レーダやドップラーレーダが発射する電波は一種類であるのに対して、マルチパラメータレーダは水平と垂直の偏波面を持った2種類の電波を発射します。雨から帰ってくる信号からは様々なパラメータが得られます。偏波パラメータは雨の形や粒径分布と密接な関係があるために、マルチパラメータレーダを用いると精度の良い降雨量を推定することができ、また、雨と雪の区別などが可能になります。


レーダのタイプと得られる情報

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このページの情報は2004年のものです。新しい情報は「Xバンドマルチパラメータレーダ」をご覧ください。