X-NETリアルタイム風向風速・降雨強度(南関東)

防災科学技術研究所
水・土砂防災研究部門

このウェブページでは,防災科学技術研究所・日本気象協会・電力中央研究所のXバンドマルチパラメータレーダー,中央大学・防衛大学校のXバンドドップラーレーダーで構成される首都圏Xバンド気象レーダーネットワーク(X-NET)の観測結果を,試験的にリアルタイム配信(約500 mメッシュで5分毎に更新)しています.XバンドMPレーダーおよびX-NET については[Xバンドマルチパラメータレーダ(MPレーダ)]を参照してください.


画像を自動更新する(5分毎)
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リアルタイム風向風速(海面高度 1 km)

X-NET風向・風速 凡例(風向・風速)
矢羽根は高度1 kmにおける風向(旗や棒のついている方向が風上側です)と風速 (短棒: 毎秒1 m,長棒: 毎秒2 m,旗: 毎秒10 m)を示します.風向・風速は降水のあるところしか観測できません.そのため,矢羽根で示されていない領域にも強風がある場合があります. 図の作成には国土地理院の数値地図25000(行政界・海岸線)を使用しました.

リアルタイム降雨強度

X-NET降雨強度 凡例(降雨強度)
カラースケールは降雨強度(1時間当りの降雨量)を示します. 白い影で示される領域が降雨強度の観測範囲です. 灰色の影で示す領域は強雨による電波の減衰により降雨強度の推定が できない領域です.観測範囲外や降雨強度の推定ができない領域にも降水がある場合があります. 図の作成には国土地理院の数値地図25000(行政界・海岸線)を使用しました.

1. 風向風速の推定について

ドップラーレーダー(MPレーダーを含む)と呼ばれるレーダーは,電波のドップラー効果を利用して,観測している雨粒が自分に近づいているのか,遠ざかっているのか,それはどれくらいの速さか,という情報を得ることが出来ます.ある観測領域について2台のレーダで観測できれば,ベクトル合成を用いてその領域の風向風速を算出することができます.レーダーをネットワーク化することで,広い範囲の風向風速を推定することができます.風向風速の推定手法は前坂ほか(2008)に詳しい記述があります.

2. 降雨強度の推定について

MPレーダーは,水平偏波と垂直偏波という振動の方向が90度違う2種類の電磁波を用いています.大きな雨粒ほど扁平であるという雨粒の特性を利用して,精度の高い降雨強度の推定が可能となっています.詳しくは[マルチパラメータレーダ(MPレーダ)について]及び[降雨観測例]をご覧下さい.

3. 台風上陸時の表示例

以下は平成28年台風9号上陸時の,海面高度1 kmにおける風速分布を示しています(平成28年8月22日14時).台風の中心から少し離れた場所に強風域(紫色)があることや,場所によって風速が異なることが分かります.

平成28年8月22日14時
平成28年8月22日14時にX-NETにより解析された風向風速.矢羽根は高度1 kmにおける風向(旗や棒のついている方向が風上側です)と風速 (短棒: 毎秒1 m,長棒: 毎秒2 m,旗: 毎秒10 m)を示します.図の作成には国土地理院の数値地図25000(行政界・海岸線)を使用しました.

更新履歴

2016年8月26日
公開.

国立研究開発法人防災科学技術研究所
水・土砂防災研究部門
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